「冬の電気代、高いなあ」と感じたことはありますか?
冬は暖房などで電気をたくさん使いますが、できることなら少しでも電気代を抑えたいですよね。
今回は全国の男女500人にアンケートを実施し、「冬の電気代節約方法」を聞きました。
【調査概要】
- 調査対象:全国の男女
- 調査期間:2023年10月29日~31日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:500人(女性330/男性170人)
- 回答者の年代:10代 0.6%/20代 16.8%/30代 39.0%/40代 26.4%/50代 14.0%/60代以上 3.2%
電気代が最も高くなる季節は「冬」
「電気代が最も高くなる季節」を聞いたところ、最も多かったのは「冬」で、全体の6割以上を占めました。
冬は暖房器具を使いますし、照明をつけておく時間も長くなるので、電気代が高くなりやすいです。
「がんがんエアコンを使う夏のほうが高いと思ったのに意外」と思う方もいらっしゃるでしょうか。
実は「外気温とエアコンの設定温度」の差が大きくなる冬のほうが、エアコンの電気代は高くなります。
冬に電気代の節約を意識する人は93.4%
冬に電気代の節約を意識するかについては、「とても意識する」が40.6%、「まあ意識する」が52.8%にのぼりました。
9割以上の人が「冬の電気代節約」を意識して過ごしていることがわかりました。
例えば一人暮らしをして初めての冬、何も考えずに暖房を使っていて電気代の請求額に驚き、「節約しなくては」と感じた人も多いのではないでしょうか。
また厳冬の年には「電力需要がひっ迫して、大規模停電が起こるかもしれない」として、節電要請が行われることも。
呼びかけによって節電を意識し始めた人もいるかもしれません。
冬の電気代節約方法1位は「厚着する」
冬にどのような方法で電気代の節約をしているか聞いたところ、1位は「厚着する(220人)」でした。
2位「電気代の安い暖房器具を使う(87人)」、3位「暖房の設定温度を下げる(67人)」がランクインしています。
「厚着する」という人が突出して多く、全体の4割以上でした。
厚着をすれば、暖房を使わずに過ごしたり設定温度を下げたりすることができ、電気代を節約できるからでしょう。
暖房が冬の電気代上昇の大きな理由となるため、「厚着」も含めて「暖房に関する工夫」が多くランクインしています。
1位 厚着する
- 暖房を極力つけずに、着込んだり、布団をかぶったりして工夫しています(20代 男性)
- 家に1人のときは、とにかく着込んだりブランケットなどを使ったりしている(30代 女性)
- エアコンは使わず、厚着して乗り切ります(40代 女性)
1位は「厚着する」です。
できるだけ電気を使わず、暖かい服装やひざ掛けなどでしのぐ人も多いようです。
最近は高機能でおしゃれな服や靴下、スリッパなどが売られていますので、試してみるのもよさそうですね。
ただ我慢しすぎると体調を崩しかねませんので、厚着しても寒いときは適切に暖房器具を使いましょう。
2位 電気代の安い暖房器具を使う
- 自宅のエアコンはとても古くて、電気代が余分にかかってしまいます。そのためエアコンは使わずに、小さい暖房機器をつけて過ごしています(20代 女性)
- 「エアコンは電気代が高い」といわれているので、冬はできるだけ電気ストーブやこたつで生活するように心がけている(30代 女性)
- エアコンをできるだけ使わずに、電気毛布を使うようにしています。電気毛布のほうが、かかる電気代が安いからです(40代 男性)
「電気代の安い暖房器具を使う」が2位でした。
エアコンを使わずに別の暖房器具を使うという人が多数。
エアコンの代わりに使っている暖房器具としては、こたつや電気毛布などが寄せられました。
「こたつの毛布を厚くする」「こたつの下に厚めのカーペットを敷く」などすると、さらに効率が高まると期待できます。
3位 暖房の設定温度を下げる
- エアコンの設定温度を20℃にする(20代 女性)
- エアコンの設定温度はあまり上げない。電気こたつの設定も低めにする。冷蔵庫の設定は弱にする(30代 女性)
- エアコンの設定温度はなるべく低くする(40代 男性)
3位は「暖房の設定温度を下げる」でした。
「暖房器具の設定温度を上げすぎない」と答えた人が多数。
エアコンで部屋を暖める場合、設定温度を1度下げると約5~10%の節約になるといわれています。
環境省はエアコンの冬設定温度として、20度を推奨しています。
20度は寒いと感じるなら、加湿器と併用して体感温度を上げるのもおすすめです。
4位 断熱グッズを使う
- 断熱カーテンを使う(30代 女性)
- 二重ガラスなので部屋の中が暖まりやすく、冬はあまり寒さを感じないですんでいます。窓ガラスに100円ショップで購入した断熱プチプチを貼っているのも、効果があるのかもしれません(40代 男性)
- 床とカーペットとの間にアルミ素材の敷物を敷いて、床からの冷気を防いでいる(50代 女性)
4位は「断熱グッズを使う」でした。
せっかく暖房で部屋を暖めても、断熱ができていないと熱が逃げてしまいます。
そのため窓や床の断熱に取り組んでいる人も多くなりました。
最近では100円ショップやホームセンターで、さまざまな断熱グッズが手に入ります。
5位 湯たんぽ・カイロを使う
- 暖房をつけっぱなしにするのではなく、夜寝るときは湯たんぽを使うなど工夫している(20代 女性)
- 就寝時やデスクワークの際は、湯たんぽで暖房費を抑えています(50代 女性)
5位は「湯たんぽ・カイロを使う」でした。
湯たんぽは、就寝時に活用している人が多いようです。
就寝前に布団の中に入れておけば、室内が寒くても暖かく眠ることができますね。
また、お腹や腰・背中などにカイロを貼ると、効率よく体を温められるので、暖房の設定温度が低くても寒さを感じにくくなります。
「長時間のエアコン使用は電気代が気になる」という方は試してみる価値がありそうです。
同率5位 狭い範囲を暖める
- ホットカーペットは1帖くらいの大きさのものを使用して、自分がいるところだけ敷いています(30代 女性)
- できるだけ暖房器具を使う場所は一ヶ所にとどめる(30代 男性)
- うちは二人家族で少人数なので、できるだけ同じ部屋で過ごすようにしています(50代 女性)
同率5位は「狭い範囲を暖める」でした。
部屋全体、家全体を暖めようと思うと、多くの電力がかかってしまいます。
そのため「一部屋だけ暖める」「自分の周りだけ暖める」といった工夫をしている人もいました。
具体的には「家族がリビングに集まる」「自分がストーブのそばに移動する」などです。
一人暮らしであれば、一畳くらいのホットカーペットのほか、パネルタイプや足を入れるタイプのフットヒーターもおすすめです。
7位 こまめなスイッチオフ
- 使っていないときは極力電源を落とすこと(20代 男性)
- 電気をつけっぱなしにせず、こまめにスイッチを切ること(50代 女性)
- 使っていない部屋の暖房はこまめに消します(40代 男性)
7位は「こまめなスイッチオフ」でした。
誰もいないのにつけっぱなしになっている照明や、見ていないのになんとなくつけているテレビなどは消しましょう。
ただ、エアコンはつけたり消したりを繰り返すと、つけっぱなしのときよりも電気代がかかることも。
エアコンは部屋を設定温度にするまでに大きな電力を使うため、「エアコンを切って部屋が寒くなる→エアコンで室温を上げる」を繰り返すと電気代が高くなってしまいます。
8位 できるだけ追い炊きしない
- お風呂はお湯が冷めないうちに、家族みんなで連続して入る(30代 女性)
- お風呂の追い焚きをなるべくしない(50代 女性)
8位は「できるだけ追い炊きしない」でした。
お風呂の追い炊き回数を減らすため、家族が続けて入ることを意識しているご家庭が多いようですね。
なおエコキュートの場合、追い炊きよりも「高温足し湯」のほうが節約になります。
9位 太陽の光を活用する
- 昼間は電気を使わないよう、日当たりのいい場所に移動する(20代 男性)
- 日中はカーテンを開けて、室内は電気をつけずに過ごします(30代 女性)
- 日光で温まりやすいように、日当たりをよくしようと工夫しています(40代 女性)
9位は「太陽の光を活用する」でした。
寒冷地ではなく南向きの部屋であれば、日中は太陽光だけでも過ごせるかもしれません。
また太陽光を室内に取り込むことで、照明も使わずに済みます。
「日当たりのいい家に引っ越したら、節電につながった」という体験談もありました。
10位 早く寝る
- 冬は寒いので、他の季節よりも早く就寝するようにしています。布団に入ってしまえば暖房代も節約できます(30代 女性)
- 照明を節約するため、なるべく早く寝る(50代 男性)
10位は「早く寝る」でした。
遅くまで起きていると、暖房や照明器具を使う時間も長くなるため、電気の使用時間を減らそうと早く寝ている人も多くなりました。
健康にもよさそうですね。
電気の使用時間を減らす方法としては、「外出する」「ウォームシェアできる場所で過ごす」などもあります。
電気代節約の情報源は「インターネット」
「電気代節約の情報はどこから仕入れるか」を聞いたところ、「インターネット」と答えた人が66.4%で、圧倒的多数となりました。
インターネットでは国の省庁から個人まで、いろいろな人が節電術を紹介しています。
住んでいる地域に合ったものや家族構成に合ったものなど、自宅で取り組みやすい節電方法を選べますね。
冬に電気代が高い原因1位は「暖房を使うから」
最後に、「あなたのご家庭で冬の電気代が高くなる原因は何だと思うか」を複数回答で聞いたところ、1位は「暖房を使うから(416人)」でした。
次ぐ2位には「お風呂・給湯をよく使う(44人)」、3位には「照明器具を使う時間が長い(18人)」、4位「調理に電気を使う(17人)」がランクインしました。
冬の電気代が高くなるのには複合的な理由がありますが、やはり最も大きなポイントは「暖房の使い方」と言えそうです。
1位 暖房を使う
- 暖房などやこたつなどを頻繁に使いすぎていることです(20代 男性)
- 暖房をかなり使うこと。部屋数が多いので、各部屋で使うと電気代が増加します(30代 女性)
- 寒冷地に住んでいるので、暖房費が主な原因となります(40代 男性)
1位は「暖房を使う」です。
とくに家族が多く、各部屋で暖房を使う場合は電気代が高くなります。
また自分は厚着をして低めの設定温度で我慢できる場合でも、ペットや赤ちゃん、高齢者がいると暖房を使わざるを得ませんよね。
「夫が暖房をつけっぱなしにする」など、家族が暖房を使いすぎることに不満を抱いている人もいました。
2位 お風呂・給湯をよく使う
- お風呂の温度を夏よりも上げてしまう。冬だけお風呂の追い焚きをしてしまう(20代 女性)
- お風呂やお湯を沸かす頻度が夏よりも多い気がする(30代 男性)
- 冬以外はシャワーですが、冬は浴槽にお湯をためるので、湯沸かしの電気代が増えます(40代 女性)
「お風呂・給湯をよく使う」が2位でした。
「冬はお風呂のお湯が冷めやすく、追い炊きの回数が多くなる」「寒いので設定温度を高くする」などの回答が寄せられています。
「夏はシャワーのみだが冬は浴槽に浸かるので、電気代が高くなる」という人もいましたが、実は冬にシャワーのみで過ごす人も、夏より電気代が高くなっているかもしれません。
冬は寒いため、浴槽に浸からない場合にシャワーを出しっぱなしにすることが多いからですね。
3位 照明器具を使う時間が長くなる
- あまり日当たりのよくない部屋に住んでいます。他の季節に比べて日照時間が少なく、部屋の照明をつけている時間が長いのが原因だと思います(20代 女性)
- 日照時間が少ないので、電気をつける時間が長くなること(30代 男性)
3位は「照明器具を使う時間が長くなる」でした。
冬は日照時間が短いため、照明を使う時間が増えます。
「早朝」や「夕方早め」のように夏なら明るい時間帯でも、冬だと照明を使わずには過ごせないこともありますよね。
初期費用はかかりますが、照明をLEDに交換するなどして節電する方法もあります。
4位 調理に電気を使う
- 暖房はほぼ使わないので、ポットや電子レンジの使用だと思う(30代 女性)
- 寒いのでコタツで食事を調理して、ホットプレートをよく使うから(30代 男性)
- 調理家電を使う頻度が増えること。電気鍋やポットなど(50代 女性)
4位は「調理に電気を使う」でした。
冬は温かい煮込み料理や鍋料理が食べたくなる季節。
IHクッキングヒーターやホットプレートを長時間使うため、電気代が上がっているという人もいました。
また寒いと、コーヒーやお茶などを飲む頻度が増えて、夏よりも電気ケトルを使う回数が増える人もいるでしょう。
温かい料理を楽しみつつ電気代を節約したいなら、「圧力鍋で時短料理をする」「できるだけ保温機能は使わない」などの工夫が必要です。
5位 電気代が高くなっている
- 電気料金自体が値上がりしていること(40代 女性)
- 電気代の単価が上がっている(50代 男性)
5位は「電気代が高くなっている」でした。
近年電気代が上昇していることは、多くの方が実感しているでしょう。
急激な電気代上昇による家計への負担を緩和するため、政府から補助金が出てはいますが、「電気料金の値上げでしんどい」と感じている人は多いようです。
6位 家にいる時間が長い
- 寒くて外に出かける回数が減るので、自宅で過ごす時間が増えること(20代 女性)
- 冬は寒いので外出する頻度が少なくなり、1日中電気を使用していることが原因(30代 男性)
6位は「家にいる時間が長い」でした。
「寒いと出かける気力が起きない」という方も多いのではないでしょうか。
外出する時間が減って自宅で過ごす時間が増えると、当然暖房や照明の使用時間が増え、電気代も高くなってしまいます。
7位 乾燥機を使う
- 冬は洗濯物を外に干していても乾きにくいことから、乾燥機を多く利用するようになったため(30代 女性)
- 毎日使っている洗濯乾燥機の乾燥代が高くなります(50代 男性)
7位は「乾燥機を使う」でした。
冬は洗濯物が乾きにくくなりがち。
日照時間が短くなり、日差しも弱くなるうえ、夏服に比べて衣類が分厚くなるためです。
洗濯物を外に干しても乾かないため乾燥機を利用するようになり、電気代が増えるご家庭も多くなっています。
まとめ
冬は暖房利用による電気代が高くなります。
暖房効率を高めて、暖房の設定温度を低くするなどの工夫で、電気代を下げる工夫をしましょう。
ただ節電に熱心になりすぎると、体調を崩したり生活が快適でなくなったりすることも。
電気使用量は変えられなくても、電力会社のポイント制度などを使って電気代を安くすることは可能です。
電力会社を変えることでも電気代を減らせる可能性もあるので、一度も電力会社を変えたことがない方は、一度乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
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