あなたは一人の時間を楽しめますか?
誰にも気を遣うことなく好きなことを楽しめるのが、「お一人様の時間」や「ソロ活」の魅力です。
今回は全国の男女500人を対象にアンケートを実施し、「お一人様のほうが楽しめること」や「お一人様には難易度が高いこと」を調査しました。
【調査概要】
- 調査対象:全国の男女
- 調査期間:2024年5月27日~28日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:500人(女性352人/女性148人)
- 回答者の年代:10代 1.6%/20代 20.0%/30代 36.6%/40代 28.2%/50代 10.4%/60代以上 3.2%
一人で過ごすほうが好きな人は84.6%
全国の男女500人に「一人で過ごすのと誰かと過ごすのでは、どちらが好きか」を聞いたところ、「一人で過ごす」「どちらかといえば一人で過ごす」と答えた人が合わせて8割を超えました。
一人なら気を遣わなくていいのでラクですし、自分のペースで過ごせるからでしょう。
スマホやゲーム、動画視聴など、一人でも退屈しないコンテンツが多数あることも要因の一つと考えられます。
一人で過ごすほうが好きな理由
- 一人で過ごすと他の人に気を遣わなくていいので、気楽に感じるから。エネルギーを使わず、だらーっと好きなことができるから(10代 女性)
- 待ち合わせや時間のすり合わせなど、事前に決めるための労力が多いから(20代 女性)
- 人と一緒にいると気疲れしてしまうので(30代 女性)
- 自分のペースで好きなことができるから(40代 男性)
- 他人に気を遣ったりご機嫌を取ったりしなくてすむので、ストレスがかからない(50代 男性)
「気を遣わなくていいから」という回答が多数。
誰かと一緒にいると、「やりたいことを言ったら、わがままだと思われないか」「相手のやりたいことができなかったら悪いな」など、気を遣ってしまう人も多いようです。
気を遣うと疲れてしまうので、一人のほうがストレスなく、のんびり過ごせると感じるのでしょう。
「他人と一緒にいるなら、他人に配慮しないと」と感じる、優しい人が多いようですね。
また、一人でできる趣味をもっている人なら、一人でも時間を有意義に使えて、誰かといたいと感じることも少なそうです。
誰かと過ごすほうが好きな理由
- 誰かと話すのが好きなので、一人よりも誰かと過ごすほうが好き。また「おいしい」や「面白かった」という感情を共有しあえるため(20代 女性)
- 一人時間が欲しいと思うのは子育てがうまくいかず、ひと息つきたいと思うときくらい。家族や友達の声や存在など、人を感じるほうが落ち着く(30代 女性)
- 誰かといる安心感(40代 男性)
- 寂しがり屋でおしゃべり好きなので、誰かが側にいるといいなあと思います。ただ気が合わなくてストレスになる人が側にいるくらいなら、一人のほうがいいです(50代 女性)
- 一人は寂しいから(60代以上 男性)
「一人は寂しい」「楽しいことを共有できるのが嬉しい」という回答が多く寄せられています。
寂しいので一人は苦手という人もいれば、一人も好きだけど誰かといると一人では味わえない楽しさがあると感じている人も。
「以前は一人が好きだったけれど、恋人ができてからは、誰かといるほうが好きになった」という意見もありました。
恋人や気の合う友人など、楽しさや驚きを共有しやすい相手がいれば、誰かといることが楽しくなるでしょう。
お一人様のほうが楽しめること1位は「映画鑑賞」
「お一人様のほうが楽しめること」の1位は「映画鑑賞する(150人)」、僅差の2位は「ショッピング・買い物する(149人)」でした。
3位は「旅行する(86人)」、4位は「カラオケ店に行く(50人)」、同率5位「テレビ・動画鑑賞する(39人)」「外食する(39人)」となっています。
エンタメ系の項目が多くランクインしています。
お一人様のほうがエンタメを楽しみやすい理由としては、「個人の好みが分かれやすい」「同じ趣味の友人でも、好きの度合いが違う」などがあるでしょう。
また旅行やカラオケなど、自宅外でする趣味を一人で楽しんでいる人も多いとわかりました。
1位 映画鑑賞する
- 相手と感想を言い合う際に気を遣ってしまうため、一人のほうが気楽に楽しめると思う(20代 女性)
- じっくりと楽しめて、自分のペースで見られるから(30代 男性)
- 見たい作品があれば日程など相談せずふらっと見に行けて、作品に入り込める。感動して泣いても、泣き顔を知り合いに見せずにすむし、浸れる(40代 女性)
1位は「映画鑑賞する」でした。
そもそも「何を見るか」で相手に合わせる必要があると、見たい映画を見られず残念ですよね。
さらに「ポップコーンをシェアしようよ」と言われると、本当は他に食べたいものがあっても我慢してしまうことも。
また上映中にヒソヒソ話しかけてきたり、音を立てながらフードを食べる人だったりすると、「うるさい」「うっとうしい」と思ってしまうこともあるでしょう。
ただ相手が静かに映画を見ている場合でも、「もしかしてつまらないと思っているのでは」と気になってしまう人も。
相手を気にしすぎると、感想を言い合う際にも「馬鹿にされないよう、しっかり考察しなきゃ」と考えてしまい、プレッシャーに感じてしまいそうです。
誰かと映画に行くと、さまざまな理由で気を遣ってしまうため、一人のほうが楽しめると感じる人が多いのですね。
2位 ショッピング・買い物する
- 他人の意見に左右されたくないから(20代 女性)
- 優柔不断で買い物には時間がかかるのと、好きな順番でお店を回りたいから。誰かと買い物に行くと疲れることが多い(30代 男性)
- 相手に気を遣わず悩み放題で時間をかけられるし、「買わずに帰るのも申し訳ない」と思わずにすむから(50代 女性)
2位は「ショッピング・買い物する」です。
じっくり時間をかけてショッピングしたり、いろんなお店を回ったりしたい場合、一人で行くほうが気軽と感じる人も多いとわかります。
また買い物中に家族や友人に口を出されると、うっとうしく感じる人もいます。
家族や友人より販売員さんと相談したいという意見も。
気を遣わない相手で、お互い入りたいお店が違うなら、「商業施設まで一緒に行き、着いたら自由行動。ご飯だけ一緒に食べる」でもいいかもしれません。
3位 旅行する
- 自分の行きたいところに行けるから。「相手が行きたいけど、自分が行きたくないところ」に行くのは嫌だから(40代 男性)
- 気を遣わずにすむ。計画を自分の思いのまま立てられ、変更も好きにできる(50代 女性)
3位は「旅行する」でした。
「計画が自由に立てられる」「行きたいところだけ行ける」という意見が多数。
旅行のスタイルは人によって違うので、自分はいろいろ観光したくても、同行者は宿でのんびりしたいタイプかもしれません。
また疲れたときや、「当初予定になかった、おもしろそうなスポット」を見つけたとき、気兼ねせず計画を変更できるのも一人旅の魅力です。
一人で宿泊するなら、食事やお風呂のタイミングに気を遣うこともありません。
4位 カラオケ店に行く
- 歌の上手い下手関係なく、気軽に自由に歌えるから(10代 女性)
- みんなでワイワイするのも楽しいが、「自分の好きな曲を好きなだけ歌える」「何度も同じ曲を練習できる」などの点で、お一人様のほうが楽しめると思う(20代 男性)
- 自分の歌いたいレアな曲も気兼ねなく歌える。人の歌は別に聞きたくない(40代 女性)
4位は「カラオケ店に行く」でした。
誰かとカラオケに行くときには、「歌う順番」「相手も知っている曲か」「盛り上がる曲か」など気にして選曲する人も多いですね。
しかし一人カラオケなら、選曲や順番を気にする必要はなく、自由です。
マイナーな曲も歌い放題で、同じ曲を何度歌ってもしらけません。
また「下手でも気にしなくていい」という意見も多くなりました。
5位 テレビ・動画鑑賞する
- 「飛ばして観たい」「もう一度同じシーンを観たい」と思ったとき、一人だと自由にできる。誰かと観ていたら融通が効かない(30代 女性)
- 面白い場面で話しかけられるのが一番嫌なので、やっぱりお一人様がいいです(40代 男性)
- 一人だと集中して見られるから(50代 女性)
「テレビ・動画鑑賞する」が5位でした。
集中して見たいテレビ番組や動画コンテンツがあるときには、一人で見たいという人も多くなりました。
見ているときに話しかけられると、声が聞き取れなかったり字幕を見落としたりするからですね。
「生放送の番組」「ライブ配信」などで巻き戻しができない場合などは、とくに集中して見たいと思う人が多いかもしれません。
同率5位 外食する
- 自分の食べたいものを好きなように頼めるため(30代 女性)
- 食事中に会話などもしなくて良いので、ゆっくりと食べることに集中できるから(40代 男性)
- 好きなときに好きなものを自分のペースで食べられるから(50代 男性)
「外食する」がもうひとつの5位でした。
誰かと外食する場合、相手に好き嫌いやアレルギーがあると、「好きなお店に行けない」「食べたいものを注文できない」というケースもあります。
また「食べるのが遅い」「早い」といった場合は、相手のペースに合わせる配慮も必要になります。
「テーブルマナーや食べる順番で気を遣いたくないので、一人のほうがいい」という意見もありました。
7位 カフェを楽しむ
- カフェは一人でも浮かず、ただただ楽しめる(10代 女性)
- カフェでは一人で読書をしたり、手帳を開いてスケジュールを見直しながら頭の中を整理したり、逆に何もせず考えずリラックスしてお茶やスイーツを楽しんだりしたいから(30代 女性)
- ボーっとしながら人間観察ができる(40代 女性)
「カフェを楽しむ」が7位でした。
カフェではゆったりくつろぎたいと考えている人も多いでしょう。
一人で来店するほうが、のんびりと過ごせます。
会話することもなく、周りの人を眺めたり読書したりと、自分の好きなように過ごせますね。
カフェには一人で来店する人も多いので、「お一人様」でも浮きません。
また「子どもがいたらまずカフェに行けないし、連れて行ったところでくつろげない」という意見も。
「子育てから離れて、一人でほっとできる場所がカフェ」というパパママも多いのでしょう。
8位 ゲームする
- 自分のペースで黙々とできるから(20代 女性)
- ゲームはRPGでも複数人で遊べるものでも、一人で集中して遊びたい気持ちが強いです。子ども時代にゲームで遊べなかったせいか、今はゲームに没頭できるときは一人で時間を忘れて夢中になりたいです(30代 男性)
- 最近のゲームはオンラインで対戦するので、周りに邪魔されない環境でやりたいです(30代 男性)
「ゲームする」が8位でした。
「集中してプレイしたいから」という声が多数。
集中しているときに口を挟まれたり、まったくゲームに関係ないことで話かけられたりすると、イラっとしてしまう人も多いのでしょう。
友人と同じゲームをしている場合でも、「個々にプレイして、あとから感想を言い合う」というケースもあるようです。
また「女性キャラばかりのゲームだと、家族の前ではやりにくい」という男性の意見もありました。
プレイしているゲームによっても、一人でやりたいかどうかは変わりそうです。
9位 美術館・展示会に行く
- ペースを考えなくてすむから(40代 女性)
- 自分のペースで自由にゆっくり展示物を見られる(40代 男性)
- 好きな作品をじっくりと鑑賞したり、好きな作品だけピックアップして能率よく鑑賞したりもできるので(50代 女性)
9位は「美術館・展示会に行く」です。
美術館や博物館では、自分のお目当ての前でじっくり時間を使いたい人も多いでしょう。
同行者と好みが違う場合には、ペース配分でどちらかが不満をもってしまうことも考えられます。
美術館や博物館の規模が大きい場合には、同行者が歩き疲れていないかを気にする人もいるでしょう。
反対に、「疲れてもミュージアムカフェで休みたくても、言い出しにくい」と思う人もいそうです。
そのため「自分のペースで回りたい」と、美術館や博物館には一人で行く人も多くなりました。
10位 読書する
- 一人で黙々と読書してるほうがはかどります(30代 女性)
- 集中して読みたいから、途中で話しかけられたくない(40代 女性)
- 一人の世界に入れる(50代 男性)
「読書する」が10位。
本を読むときは一人で集中したいと考える人は多いですよね。
読書しているときに話しかけられても生返事になってしまうことが多いですし、何度も邪魔されるとイラっとしてしまうことも。
一人で集中して読みたい本の場合は、一人になれる場所を確保しておく必要がありそうですね。
お一人様の難易度が高いのは「外食する」
続いて、「やってみたいけど、お一人様でするには難易度が高い」と感じることを聞きました。
その結果、ダントツは「外食する(210人)」でした。
2位「遊園地で遊ぶ(102人)」、3位「旅行する(101人)」も多くの票を集めています。
ただ外食や旅行は「お一人様でも楽しめる」と答えた人が多かった項目です。
一方遊園地は「難易度が高いこと」のみにランクインしているので、かなり難易度が高いと感じている人が多いとわかります。
1位 外食する
- 回転寿司や焼肉。ファミリーで行くイメージが強いから(20代 女性)
- レストランのビュッフェ。ほとんどが複数人のグループで楽しむだろうから(30代 男性)
- 周りから「寂しい人」と思われそうだから(40代 女性)
1位は「外食する」でした。
外食全般に抵抗があるというよりも、「焼肉や食べ放題など、特定のお店は難易度が高い」という人が目立ちました。
とくに「ファミリー層やグループ客が多い飲食店」「コース料理のお店」だと、お一人様での利用にハードルを感じる人が多いようです。
周りはみんなグループやカップルなのに自分だけ一人という状態に、気まずさを感じてしまうのですね。
料理が出てくるまでに時間がかかるお店だと、間がもたないこともあります。
また「一人なのに四人掛けの席に案内されると、悪いことをしている気になる」という声も。
一人用の席やカウンター席を用意しているお店であれば、業態に関わらずお一人様でも利用しやすそうです。
2位 遊園地で遊ぶ
- 待ち時間が暇で退屈になったり、乗り物の定員によっては気まずくなるから(20代 男性)
- やはり集団で遊ぶ場だし、ぽつんと一人でいると悪目立ちしそうだから(30代 女性)
- 一人で行くと周りの目が気になるし、二人乗りの乗り物に一人で乗る勇気がないからです(40代 女性)
2位は「遊園地で遊ぶ」です。
最近では芸能人やインフルエンサーが「一人でテーマパークに行った」という体験談をシェアしたり、「一人でテーマパークを楽しむ方法」に関する本が発売されたりしています。
一人でテーマパークや遊園地に行くと「どっぷり世界観に浸れる」「混む時間をさけて食事しやすい」などのメリットも。
しかし「カップルやファミリーが多い場所だから、一人で行くと浮きそう」と抵抗感を抱いている人も多いとわかります。
アトラクションの待ち時間を話し相手なしで過ごすのも、ちょっと辛いかもしれません。
3位 旅行する
- いざというときに助けてくれたり、どうするか一緒に考えてくれたりする人がまったくいないのは怖い。海外だと言語の壁もあるので、なおさら怖いと感じる(10代 女性)
- 自分だけ楽しむことについて、家族への罪悪感を感じる(40代 男性)
- 海外旅行。行きも帰りも行った先でも、誰とも会話がないのは少し苦痛だから(50代 女性)
3位は「旅行する」でした。
「車を運転できない」「チケット手配にも慣れていないので面倒」「一人で知らないところに行くのは怖い」などの意見が寄せられました。
「国内は一人旅できるけど、海外は難易度が高い」と答えた人も目立ちます。
海外旅行だとチケット手配に手間がかかりますし、言葉の不安もあるからでしょう。
行きかえりにも時間がかかるので、一人でいる時間も長くなります。
ただ今は翻訳アプリなどもあります。
また「添乗員つきのツアー」「現地スタッフのサポートがついているパッケージツアー」なら、不安は少なくなるのではないでしょうか。
4位 カラオケ店に行く
- 一人だと歌っていてもいまいち盛り上がらない。自分の知っている曲だけを歌っていると、すぐにレパートリーが尽きる。他の客は複数人で来ることが多いと思うので、周りの目を気にしてしまう(10代 男性)
- 「ぼっちで来るのは寂しいやつ」と思われるから(20代 女性)
- 途中で我に返りそうで怖い(40代 女性)
4位は「カラオケ店に行く」でした。
「店員さんや、他のお客さんの目が気になる」という人も多くなりました。
受付時に店員さんと接するので、一人と思われるのが恥ずかしい人もいるようです。
ただ最近では一人カラオケする人も多いので、店員さんは一人利用のお客さんでも、当たり前のように接客してくれますよ。
周りの目を気にする必要はありません。
5位 ソロキャンプする
- 準備が大変(30代 男性)
- 女性一人だと危ないような気がする。トラブルが起こったとき、一人で対応できる自信がない(30代 女性)
- 道具を使いこなす自信がないし、外で火を使うのが少し怖い(50代 女性)
「ソロキャンプする」が5位でした。
人気のソロキャンプですが、一人で準備するのは大変そうという人も多数。
また「一人でのキャンプ中、危険なことが起こったらどうしよう」と心配している人も多くなりました。
始めてソロキャンプするときは、夜間にスタッフが常駐しているキャンプ場などを選ぶと安心できるのではないでしょうか。
グループでのキャンプを何度か経験してから、ソロキャンプに移行するのもおすすめです。
同率5位 カフェを楽しむ
- スイーツメインのカフェ。甘いものは好きですが、女性のグループやカップルが多い空間に行くのは場違いだと感じ、行けません(20代 男性)
- そわそわしてしまって、ゆっくりできない。周りがカップルや友達といる人たちばかりだと、周りの目を気にしてしまう(30代 女性)
同率5位は「カフェを楽しむ」でした。
カフェの客層によっては、一人で利用することに気まずさを感じることもあるでしょう。
「一人でカフェに行きたいけど行けない」と悩んでいるなら、カジュアルなチェーン店やカウンター席・一人席のあるカフェを選んでみてはいかがでしょうか。
グルメサイトでも、「一人でも入りやすい」という条件で検索できることがあります。
まとめ
映画やアートの世界にどっぷりと浸りたいときは、お一人様が向いています。
「お一人様では難易度が高いな」と思っていることも、お店やタイミングを選べば、ハードルが下がることもありますよ。
お一人様で行動してみたいけど抵抗を感じる人は、「カウンターや一人席があるお店」「お一人様で来る人が多い場所」などから挑戦してみてはいかがでしょうか。
じっくり自分に時間を使うことで、新たな発見があったり、リラックス・リフレッシュできたりするかもしれません。
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